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体は、つらいと言いながらも復活への苦しみを笑いながら受け入れていて、酸素の供給が足りなくなった脳は、先を考えることのなかったあの頃の惰性と無意識の蓄積を感じることになった。
知らぬうちに弱くなっていたのだろう。
思い返せば、本当の無理をできなくなったのも、あの日感じた体調の異変からだった。
病は体も心も蝕む。
今になってわかる。見つめ直してわかる。
無理をしないということが、どれだけ人を弱くするか。
明らかに脅えていたのだ。
度重なる不調がトラウマだったのだ。
死ぬ覚悟ができていたのなら、死ぬ気で無理をすればよかったのだ。
気付いたら、2年以上の時が経過していた。
全ての悪しき理由を捨てて、もう一度立つために、跳ねるために、やり直しをやめない。