技術系食欲爆発人類の神経回路

技術的なことから日常生活のことまで色々

ひいろ

それでもまた一週間が始まった。  

延々と考えて、話して、動かして、指摘されて、打って、日常だった。  

どこか呆けてしまったのは、やはり寂しさからだろう。  

 

最後の言葉が届いた。 

どうやら僕はスーパースーパーヒーローらしい。 

そうかい。よかったよ。  

僕はいまだに、僕が何者なのか知らない。  

でも、そうだと言うのならそうなのだろう。  

たまには誰かの言葉を信じきってみようじゃないか。  

 

長い一日だった。  

途方もない仕事を遅めの手つきでこなしながら、胸は締めつけられていた。  

いっそ殺してくれと言わんばかりの痛みだった。  

 

ひいろは終わってしまった。  

もう何の言葉も届けてはくれない。  

耐えるしかない。  

 

ひいろに向いていた僕の気持ちの正体は、いったい何だったのだろう。  

考えてもしょうがない。振り返ったら前に進めない。    

美化されない純粋な思い出が、何より美しく輝いている。  

それだけで答えは見えている。  

 

昨日見た桜は美しかった。  

まったく、空気を読んでくれない桜だった。  

もう少し待ってくれてもいいじゃないか。  

最後くらい、ドラマティックに終わらせてくれよ。  

 

計画的なドラマ性など存在しない。  

偽善も美化も存在しない。  

それか純粋な現実なのだ。  

僕が長年求めてきたものであり、この神隠しに遭った時間に手放してしまったもの。  

もう一度戻るべき場所。   

 

ずっと好きになれなかった自分の笑顔。  

あなただけが好きだと言ってくれたから、僕はこれからも笑顔でいられる。  

最強の力だ。

 

さようなら、暖かった居場所。  

僕は今、自分の力で歩いていきます。  

もう見えない熱い炎を背中に感じて。  

 

 

 

桜が咲く前に ここを出てゆくことにしたよ
どこにいても 君がくれた言葉を強く抱きしめて

また歩き出そう